内視鏡・ピロリ菌検査|たつの市 揖保川町|外科 整形外科 リハビリテーション科 内視鏡 ピロリ菌

米花クリニック
たつの市揖保川町正條188-3
お問い合わせ Tel0791-72-6565

内視鏡・ピロリ菌検査

内視鏡検査について

当院では、患者様が食道、胃、十二指腸などの部位で症状を訴え、医師が詳細な検査が必要と判断した場合やピロリ菌の感染が疑われる場合、あるいは定期的に胃がん検査などを行いたいという方につきましては上部消化管内視鏡検査を行っています。

上部消化管内視鏡検査とは一般的には胃カメラと呼ばれるものです。胃内部などにポリープや炎症、潰瘍があるかどうかといったことを確認します。また病変の有無を確認するだけでなく、胃内などの組織を採取し、顕微鏡で詳細の検査を行うこともできます。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)を受けた方がよいとされる方の主な症状

  • みぞおちの周辺が痛む方
  • 胃の不快感・胸やけ・喉または胸のつかえ感がある方
  • 吐き気・嘔吐・吐血の症状がある方
  • 体重の急激な減少がある方
  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍を繰り返している方
  • 胃がん・食道がんになった家族のいる方
  • 飲酒、喫煙、塩分を多くとる方 など

上部消化管内視鏡検査で早期発見が可能な病気

逆流性食道炎、食道カンジダ、食道ポリープ、食道がん、胃炎(急性・慢性)、胃潰瘍、胃ポリープ、胃がん、十二指腸炎、十二指腸ポリープ、十二指腸潰瘍、ピロリ菌感染症 など

経口による内視鏡検査(胃カメラ)

当院での経口内視鏡(胃カメラ)検査は、苦痛をできるだけ軽減できるよう鎮静剤を投与いたします。これにより、ウトウトした(眠った)状態での検査になりますので、それほどつらく感じることはありません。
また当院で採用のスコープ径は約9.2mmと経口スコープの中ではやや細いカメラを用いています。

胃カメラを受ける際の注意点

胃カメラを受けられる場合、まずは日時を予約します。また、検査をするにあたっては事前に採血や同意書への記入が行われることがあります。検査日前日から当日当院に来る前までの注意点は以下の通りです。

検査前日
  • 前日の夕食は、なるべく早めに済ませるようにしてください。
  • アルコールは控えることが好ましいです。
  • 遅くとも午後9時を過ぎたら食事は控えてください。水と服薬については可。
検査当日
  • 検査が終わるまで、飲食は禁止です(うがいは問題ありません)。
  • タバコは吸わないでください(胃液分泌が多くなり、検査が行いにくくなります)。
  • リラックスして検査が受けられるよう、ゆったりとした服装でご来院ください。

胃カメラ検査の流れ

  1. 1. 問診後、消泡剤を飲む

    問診で問題がないことを確認したら検査開始の準備となります。まず消泡剤などで胃の中の泡を除去して、観察しやすくします。

  2. 2.麻酔を行う

    咽頭麻酔を行います。鎮静剤をご希望の方は、鎮静剤を注射(投与)した後に検査開始となります。

  3. 3.検査開始(胃カメラ挿入)

    検査時は左側を下にしてベッドで横になります。内視鏡はマウスピースを介して口から挿入します。

  4. 4. 食道、胃、十二指腸を観察

    食道、胃、十二指腸の内腔を観察し、必要があれば組織を採取(生検)します。経口内視鏡の検査中に口の中で溜まった唾液は、飲み込まないで口の横から流し出してください。

  5. 5. 検査終了

    一通り観察を終えたら検査は終了。検査時間は個人差ありますが、10分程度です。

検査後の注意点について

  • 咽頭麻酔が切れるまで、検査終了後1~2時間は飲食を控えてください。
  • 組織検査を行った方は、お食事は2時間以上が経過してからにしてください。
  • 検査後2~3日は、アルコールや香辛料などの刺激物は控え、消化の良いものを召し上がるようにしてください。
  • 検査当日の車の運転は控えてください。
  • 胃カメラ検査時に胃に空気を入れて膨らませるので、検査後はお腹が張りますが、次第に楽になりますので、心配する必要はありません。

ピロリ菌について

ピロリ菌とは、主に胃の中で生息している4ミクロン(4/1000mm)ほどの病原微生物で胃に慢性的な炎症をおこす細菌です。正式名称は「ヘリコバクター・ピロリ」です。
ピロリ菌は、慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍、胃がん、その他様々な疾患の原因のひとつと考えられています。

幼児期に感染することがほとんど

ピロリ菌の感染経路はまだ特定されていませんが、胃の中で定着することから、口から胃に入るとされ、ほとんどは幼児期に感染すると考えらえています。そのため、ご家族(保護者)の方から子どもへの家庭内感染が疑われており、とくにピロリ菌に感染している大人から小さい子どもへの食べ物の口移しなどには注意が必要です。

なお、ピロリ菌に感染するとヘリコバクター・ピロリ感染胃炎を引き起こします。これは、胃・十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、胃ポリープなどの胃の病気をはじめ、特発性血小板減少性紫斑病や慢性じんましんの原因のひとつであり、また、萎縮性胃炎を経て一部は胃がんを引き起こすこともあります。

ピロリ菌が病状を進行させるとされる代表的な疾患

萎縮性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃がん など

ピロリ菌検査について

患者様の症状などからピロリ菌の感染が疑われる場合、感染の有無を診断するための検査を行います。当院では胃カメラを使わない検査として、採血検査と尿素呼気試験法を行っています。
尿素呼気試験とは、ピロリ菌のもつウレアーゼ活性を利用した検査で、呼気(吐き出した息)を採取して調べます。ちなみに同検査時は、空腹で行う必要があるので食後4時間以上空けた状態での検査になります。

感染が判明したら除菌治療

上記の検査を行い、ピロリ菌に感染していることが検査によって判明した場合は、薬物療法による除菌治療を行います。

薬物療法では、胃酸を抑える薬(プロトンポンプ阻害剤)と2種類の抗生物質、合わせて3種類の薬を朝と夕の1日2回、1週間内服します。なお薬を正しく服用していても、体質によっては除菌に失敗することがあります。そのため最初の服用期間(1次除菌薬)による除菌率は70%~80%程度となっています。
初回治療が不成功であった場合は抗生物質の組み合わせを変えた2次除菌薬により治療を行います。2次除菌薬による除菌率は90%程度であり、ほとんどの方が1回もしくは2回の治療で除菌に成功しています。